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あれから20日

あれから20日_c0172101_2130546.jpg

東日本大震災から、20日が経とうとしています。

少しづつ少しづつ、復旧復興にむけての動きが始まりました。

その道は長くてつらい道のりになるかもしれないけど、
かならず、明るい光が差すはずです。

冬の終わりのバラの枝から、新芽が出ていました。
やがて春がきて、きれいな花がひらくでしょう*^^*






あれから私は、無気力な毎日を過ごしていました。

私の父親の故郷は宮城県。
それも、津波の被害が壊滅的だった「南三陸町」

何度も訪れたことのある志津川の町は、
かつてのおだやかな町とは一変、
人や町の悲鳴が聞こえてくるような状況でした。

51年前のチリ津波で被災していた父は、
その時のことを何度も何度も話してくれていました。
家の屋根に上って助かったと。
志津川の街がめちゃくちゃになってしまったんだと。
とにかくすごかったんだから。

その時のわたしは、想像すらできなかった津波の被害。
ただ、津波は怖い。という印象だけは残っていました。


3月11日。

市内の、お友達のおうちに遊びに行っていました。
ランチがおわって、たのしくおしゃべりしていると、
グラリと大きな揺れ。

新築のおうちだったので、安心感があったものの、
外を見ると、電柱がグラングラン揺れている。
電線は大縄跳びのように跳ねている。

揺れが収まり、テレビをつけると、
宮城県に大津波警報。津波予測7mの文字。

その途端、停電。

ほかの情報は入らず、携帯はパンク状態。
少し様子を見て、みんなでおうちへ帰ることにしました。

途中、実家によってテレビを見て唖然。

津波が次々に町をのみこんでいく映像でした。

しばらく、テレビの前から離れられずぼーっとしていました。


ふと我に返って、自宅、ヒメが心配になり家に帰ると、
パパとヒメが外にいました。

我が家の被害は、
冷蔵庫の上からホウロウなべが落ちて割れてしまったり(お気に入りだったDANSK・・・涙)
あちこちのディスプレイが落っこちて割れてしまっていたり。

その音と、揺れでヒメが相当怖がってしまい、震えてしまっていたそう。

パパは、外でヒメとお仕事していました。


そして、徐々に暗くなり、停電も回復しないので、
ヒメも一緒に、通電している実家に避難。
テレビをずーーーーっと眺め、緊急地震速報におびえながら一夜をすごしました。


それから一週間は、ほぼ引きこもり。
予定がキャンセルになったことはもちろんだけど、
とにかく無力感。

そして、仙台、石巻にいる叔父さん叔母さんの安否もわからなかったので、
とにかくテレビやネットで情報を集めていました。

仙台の一部に電気が通ったという情報を知ってから、
仙台のおばちゃんに電話をしてみたら、二日目に声が聞けました。

水もガスも通っていないけど、なんとかやっているよと。
ほっと、一安心。
避難所に食べ物をもらいにいっているが、自宅で生活しているとのこと。


そして、石巻のおじさんおばさん。

石巻から船で1時間くらいかな?田代島という島で暮らしていました。
ひょっこりひょうたん島のモデルになった、
とてもおだやかで、味のある平和な島。
猫の島ともいわれていて、人口より猫が多いんです。

ちっとも連絡が取れず、いとこのお兄ちゃんからやっと情報が入りました。

地震がきて、家から外に飛び出した。
怖かたっねと話していると、井戸の水があふれ出てくる。
「津波が来るかもしれない」と高台に避難。

そして、津波がくると同時に家がふわっと浮かび上がり、
引き波と一緒に、家も沖に流されていってしまったと。

生まれてはじめて、家を見送ったと。

ただ見送るしかなかったんでしょうね。
命だけは助かりました。



多賀城に住んでいる友人は、
車で高台に避難していたが、渋滞パニックで車が動かなくなり、
走って逃げたそうで、
車はどこかへ行ってしまった。命は助かった。
テレビで報道されているより、被災地はもっとずっと残酷で、
痛ましいそうです。


福島の親戚は、関東に避難しています。
実家にも4人、ただいま避難中。
こちらの原発の問題は、まだ先が見えず不安ですね。



自分には今何ができるのか、日々考えて過ごしています。

その一方で、いつまでもテレビを眺めているわけにはいかず、
日常を取り戻さなければいけないんですよね。

イロは、地震のことはよくわかっておらず、怖がることもしません。
計画停電のときは、「今日はだれのハッピートゥーユ?」と若干うれしそう。
子供はそれでいいんです。

子供を抱えているママは、いろいろな問題に過敏になってしまいます。
お水は大丈夫か、野菜は大丈夫か。
外で遊んでいいのか、洗濯物は?布団は?

どれもこれも、正確な答えはみつかりません。

ただ、わが子が健康に育ってくれることを願わずにはいられません。


震災前に抱えていた、小さな悩みや、不平不満が、
すっごくちっぽけに思えて、
今、元気に生きていることを、感謝しなければいけないですね。

そして、いつおつずれるかわからない震災に備えることも大切だと思いました。


ずっと休んでいたこちらのブログですが、
少しづつまたアップしたいと思います。

今後ともよろしくお願いします。
by himeiro-note | 2011-03-30 22:29 | その他
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